‘広島の注連飾り’

最近、橙を金色のネットで覆ったものが多く出回ってるけど、やっぱり、この画像のように、ない方が風情がありますね。きっと、ネットに包むと早く簡単にできるんだろうけど。
年末のテレビ番組でちらっと耳にした話では、この形は山陰から入ってきたんじゃないかということで、
三連の注連縄とダイダイ……………………親、子、孫3代。代々続きますように。
松の葉とヤブコウジをユズリハで包む……常に青い松、ヤブコウジは別名十両なので、
財産かな(これは私の予想)。ユズリハは、
世代交代時に親が散らずに生きてる葉っぱ。
うらじろ………………………………………裏のない、清らかな心。
そんな説明だったように思います。
さて、本題。正月番組もいろいろありましたが、特に期待しなかったインタビュー番組などに、いろいろ思い巡らせたりしてしまうものですね。ちゃんと番組名を覚えないもんですみませんが、走り書きしておきたいと思います。
◆道場六三郎さんの、80歳を迎えるにあたってのドキュメンタリー
80歳にして現役ってやっぱりすごい。
若い時の先輩からのイジメが、かえって要領よく仕事をこなすきっかけとなり、
厳しい自分を作ってくれたことに感謝しているというから驚きでした。
体力があって、ものがおいしく食べられないことには、
あのようには働けないだろうし、アイデアも浮かばないと思う。
彼に「おい!」と怒られてふりまわされっぱなしのお弟子さんたちは
少し気の毒な印象も受けるけど、それはいじめてるわけでもないし、
あとを引く感じもない。よかれと思って、根底には愛があるんだろうね。
道場さんは、昔の自慢話をしている爺さんが大嫌いだそうです。
(そうなっていく爺さんが多いけど)本当に彼がまだ現役である証だと思う。
現役……いつでも辞められるけど、続けて行くのは難しいよね。
健康を保ちながらずっとやっていけることを見つけている人のほうが
少ないかもしれない。でもそれが見つかれば鬼に金棒で幸せなことと思う。
あと、「おもいつき」について、ちょっと考えました。長く売る、長く
使われることを想定する品物は、おもいつきだけではダメだと思うのですが、
すぐに消費されるものなら、それでもいいんだろうな、とも思いました。
◆爆笑問題と対談していた羽生善治さん
羽生さんて、なかなか気さくな方で、相手がぶっちゃけて来れば、それなりに
ぶっちゃけてくれる方ですよね。だから聞いてて面白いです。
対談の中で、
「あまり自分から相手を攻めると、かえって技をかけられちゃうんですよ。」
と羽生さん。太田さんが
「一年間精進料理をつくるって話の小説を読んだが、
ある年の大根が太ってて甘くて、煮たらおいしかったのに
翌年は細くて辛い大根しかとれなかった。でも、それをおろし大根に
したら、辛みの効いた、よいおろしになったという話を読んで、
できたものが悪いとかじゃなくて、使う方の柔軟性しだいなんだ、
そっちの問題だということですよね。」
みたいな旨のことを言ってました。
このくだりを聞いて、たぶん、料理だけじゃなくてお花を活けたりも
そういうことだろうから、だったら「道」がつくものって結局全部
そうなのかなあと思いました。羽生さんの対局のお話は、合気道とか、
柔道の試合っぽいと思ったので。
自分は「○○道」と名のつくものは、型重視っぽくて自由がなさそうで、
あまり関わる気がないのだけど、対象を理解して自然に美を生むという
ことなら、なにかやってもいいのかも、とも思いました。